日本沿岸の月平均潮位の変動

平成17年11月21日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2005年10月)

2005年10月の月平均潮位は、関東地方から四国にかけての太平洋側・瀬戸内海・日本海の各沿岸で最近5年間の同月の平均よりやや~かなり低い状態でした。東海地方から西の沿岸では3月以降、月平均潮位の低い状態が継続しています。
また、奄美地方ではやや高い状態でした。
その他の地方の沿岸では、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2005年10月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2005年10月の月平均潮位は、関東地方から四国にかけての太平洋側・瀬戸内海・日本海の各沿岸で最近5年間の同月の平均よりやや~かなり低い状態でした。特に、東海地方の沿岸ではかなり低い状態でした。
関東地方~東海地方の太平洋沿岸や日本海沿岸の海域では、月平均表層水温の偏差が最近5年間の平均と比べおよそ1~2℃低い状態となっています。この水温の低下が、潮位の低い状態を引き起こしていると考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(1999~2003年)のデータの平均値からの差としています。

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