日本沿岸の月平均潮位の変動

平成18年1月23日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2005年12月)

2005年12月の月平均潮位は、北日本から北陸にかけての沿岸で、最近5年間の同月の平均よりやや~かなり高い状態でした。
東海地方の沿岸では、やや~かなり低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2005年12月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2005年12月の月平均潮位は、北日本から北陸にかけての沿岸で、最近5年間の同月の平均より、やや~かなり高い状態でした。東海地方の沿岸では、やや~かなり低い状態でした。
北日本から北陸にかけての海域では、月平均海面気圧偏差が最近5年間の同月の平均とくらべ、およそ5~10hPa低い状態となっています。この気圧の低下が、潮位の高い状態を引き起こしていると考えられます。
また東海地方の海域では、月平均表層水温の偏差が最近5年間の同月の平均とくらべ負偏差となっており、この負偏差が潮位の低い状態を引き起こしていると考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2000~2004年)のデータの平均値からの差としています。

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