日本沿岸の月平均潮位の変動

平成18年12月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2006年11月)

2006年11月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、関東地方から東海地方にかけての 沿岸の所々でやや低く、紀伊半島から四国にかけての沿岸の所々でやや高い状態でした。また、奄美大島ではかなり高い 状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2006年11月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は 最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2006年11月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、関東地方から東海地方にかけての沿岸の 所々でやや低く、紀伊半島から四国にかけての沿岸の所々でやや高い状態でした。また、奄美大島でかなり高い状態でした。
月平均表層水温は、最近5年間の同月の平均と比べ、 関東地方から東海地方の沿岸でやや低く、紀伊半島から四国の沿岸でやや高くなっています。この海域の潮位の変動は、主に水温の 影響によるものと考えられます。
また、九州・沖縄海域 旬平均表層水温は、 周囲より温度の高い水塊が黒潮流軸に沿って奄美大島付近を北上していることを示しています。奄美大島の高い潮位は、この水塊の 影響によるものと考えられます。
なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2001~2005年)のデータの 平均値からの差としています。

このページのトップへ