日本沿岸の月平均潮位の変動

平成20年6月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2008年5月)

2008年5月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、紀伊半島から九州にかけての瀬戸内海を含む沿岸でやや~かなり高い状態でした。また、一部を除く南西諸島の沿岸でもやや~かなり高い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2008年5月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は 最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2008年5月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、紀伊半島から九州にかけての瀬戸内海を含む沿岸でやや~かなり高い状態でした。また、一部を除く南西諸島の沿岸でもやや~かなり高い状態でした。
紀伊半島から九州にかけての沿岸では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均と比べ、1~2℃程度高い状態でした。このため、この海域では月平均潮位がやや~かなり高くなったと考えられます。
また、北西太平洋 半旬別海面高度偏差によると、八重山諸島南東に暖水渦が接近しており、このためこの海域では月平均潮位がかなり高くなったと考えられます。
なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2003~2007年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

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