日本沿岸の月平均潮位の変動

平成20年12月22日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2008年11月)

2008年11月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ奄美諸島から沖縄本島地方でやや~かなり低く、八重山諸島の一部でやや高い状態でした。
また、瀬戸内海と紀伊半島西岸から九州東岸にかけての沿岸では、やや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2008年11月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は 最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2008年11月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ奄美諸島から沖縄本島地方でやや~かなり低く、八重山諸島の一部でやや高い状態でした。また、瀬戸内海と紀伊半島西岸から九州東岸にかけての沿岸では、やや低い状態でした。

奄美諸島から沖縄本島地方にかけての海域は、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均と比べ0.5℃程度低い状態となり、月平均潮位がやや~かなり低くなったと考えられます。
また半旬別海面高度偏差によると、八重山諸島の南方には暖水渦が見られます。この影響により、八重山諸島の一部で月平均潮位がやや高くなったと考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2003~2007年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

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