日本沿岸の月平均潮位の変動

診断（2008年12月）

2008年12月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、関東から東海の沿岸ではやや～かなり高く、伊豆諸島の一部と父島ではかなり～甚だ低い状態でした。また、八重山諸島では、かなり高い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。

2008年12月 月平均潮位偏差分布

月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は 最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。

偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。

甚だ高い	+20 ≤	ΔH
かなり高い	+10 ≤	ΔH <	+20
やや高い	+5 ≤	ΔH <	+10
例年並	-5 ≤	ΔH <	+5
やや低い	-10 ≤	ΔH <	-5
かなり低い	-20 ≤	ΔH <	-10
甚だ低い		ΔH <	-20

解説

2008年12月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、関東から東海の沿岸ではやや～かなり高く、伊豆諸島の一部と父島ではかなり～甚だ低い状態でした。また、八重山諸島では、かなり高い状態でした。

関東から東海の沿岸では、月平均表層水温が最近５年間の同月の平均に比べて１～２℃程度高くなっています。このため、これらの沿岸では月平均潮位がやや～かなり高くなったと考えられます。
また、八丈島の南を黒潮が流れていたことにより、伊豆諸島の周辺海域の月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて2～3℃程度低い状態となっています。このため、伊豆諸島の一部で月平均潮位が甚だ低くなったと考えられます。
八重山諸島の南方には暖水渦が見られ、この影響により八重山諸島では月平均潮位がかなり高くなったと考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間（2003～2007年）のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。