日本沿岸の月平均潮位の変動

診断（２００９年６月）

2009年6月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、伊豆諸島南部でかなり低く、山陰から北陸にかけての沿岸ではやや高い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。

2009年6月 月平均潮位偏差分布

月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。

偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。

甚だ高い	+20 ≤	ΔH
かなり高い	+10 ≤	ΔH <	+20
やや高い	+5 ≤	ΔH <	+10
例年並	-5 ≤	ΔH <	+5
やや低い	-10 ≤	ΔH <	-5
かなり低い	-20 ≤	ΔH <	-10
甚だ低い		ΔH <	-20

解説

2009年6月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、伊豆諸島南部でかなり低く、山陰から北陸にかけての沿岸ではやや高い状態でした。

八丈島の南を黒潮が流れていたことにより、伊豆諸島南部では、月平均表層水温が、最近5年間の同月の平均に比べて1～4℃程度低い状態でした。このため、伊豆諸島南部で月平均潮位がかなり低くなったと考えられます。同海域では、2009年2月以降、月平均潮位の低い状態が続いています。
山陰から北陸にかけての沿岸では、月平均表層水温が、最近5年間の同月の平均に比べて0.5～1℃程度高い状態でした。このため、月平均潮位がやや高くなったと考えられます。
また、6月は広い範囲で月平均海面気圧が最近5年間の同月の平均と比べ2～3hPa程度低かったため、月平均潮位が高めに経過しました。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間（2004～2008年）のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。