日本沿岸の月平均潮位の変動
平成22年2月22日発表
気象庁地球環境・海洋部
診断(2010年1月)
2010年1月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北日本の沿岸ではやや~かなり高い状態でした。また、三宅島と父島ではかなり低く、瀬戸内海沿岸や九州の東シナ海沿岸ではやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
2010年1月 月平均潮位偏差分布
月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。
偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。
甚だ高い | +20 ≤ | ΔH |
かなり高い | +10 ≤ | ΔH < | +20 |
やや高い | +5 ≤ | ΔH < | +10 |
例年並 | -5 ≤ | ΔH < | +5 |
やや低い | -10 ≤ | ΔH < | -5 |
かなり低い | -20 ≤ | ΔH < | -10 |
甚だ低い | | ΔH < | -20 |
解説
2010年1月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北日本の沿岸ではやや~かなり高い状態でした。また、三宅島と父島ではかなり低く、瀬戸内海沿岸や九州の東シナ海沿岸ではやや低い状態でした。
北日本では、月平均海面気圧が最近5年間の同月の平均に比べて3~6hPa低い状態でした。このため、この地方の沿岸では月平均潮位がやや~かなり高くなったと考えられます。
三宅島付近の海域では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて1~2℃程度低い状態でした。また、小笠原諸島近海や四国の沿岸では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて0.5~2℃程度低い状態でした。このため、これらの地方の沿岸で月平均潮位がやや~かなり低くなったと考えられます。
なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2005~2009年)のデータの平均値からの差としています。
また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。
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