日本沿岸の月平均潮位の変動

平成22年4月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2010年3月)

2010年3月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、伊豆半島から伊豆諸島の一部ではかなり低く、東北地方日本海側から北陸地方にかけての沿岸と八重山地方ではやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2010年3月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2010年3月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、伊豆半島から伊豆諸島の一部ではかなり低く、東北地方日本海側から北陸地方にかけての沿岸と八重山地方ではやや低い状態でした。

伊豆諸島及び八重山諸島周辺海域では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて0.5~1℃程度低い状態でした。このため、これらの地方の沿岸では月平均潮位がかなり低く~やや低くなったと考えられます。
東北地方を中心に、月平均海面気圧が最近5年間の同月の平均に比べて3~4hPa高い状態でした。このため、東北地方日本海側から北陸地方の沿岸で月平均潮位がやや低くなったと考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2005~2009年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

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