日本沿岸の月平均潮位の変動

平成22年10月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2010年9月)

2010年9月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北日本、東日本から西日本にかけての日本海側、関東地方、近畿・四国地方の太平洋側および瀬戸内海の沿岸ではやや~かなり高く、沖縄本島地方の沿岸ではかなり低い状態でした。
月平均潮位偏差分布

2010年9月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2010年9月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北日本、東日本から西日本にかけての日本海側、関東地方、近畿・四国地方の太平洋側および瀬戸内海の沿岸ではやや~かなり高く、沖縄本島地方の沿岸ではかなり低い状態でした。

9月の日本周辺海域では、北日本と沖縄・奄美の一部を除き、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて1℃以上高い状態が続きました。このため、北日本、東日本から西日本にかけての日本海側、関東地方、近畿・四国地方の太平洋側および瀬戸内海の沿岸では、月平均潮位がやや~かなり高い状態となりました。
一方、沖縄本島周辺海域では月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて1℃以上低くなりました。この影響で、沖縄本島地方の沿岸の月平均潮位はかなり低い状態となりました。

(参考情報:月平均表層水温の偏差

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2005~2009年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

(参考情報:潮汐概況

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