日本沿岸の月平均潮位の変動

平成23年2月21日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2011年1月)

2011年1月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北海道沿岸および東北太平洋側から関東地方にかけての沿岸でやや~かなり高い状態でした。また、九州地方の東シナ海沿岸でやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2011年1月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2011年1月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、北海道沿岸および東北太平洋側から関東地方にかけての沿岸でやや~かなり高い状態でした。また、九州地方の東シナ海沿岸でやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。

冬型の気圧配置が続いたために1月の北海道の月平均海面気圧は最近5年間の同月の平均に比べ5hPa程度低くなりました。また、オホーツク海の表層水温が最近5年間の同月の平均に比べ1℃程度高い状態になりました。このため、北海道沿岸では月平均潮位がやや~かなり高くなったものと考えられます。
東北地方太平洋側から関東地方にかけて、月平均海面気圧が最近5年間の同月の平均に比べ4~5hPa程度低くなりました。このため、これらの地域の沿岸では月平均潮位がやや~かなり高くなったものと考えられます。
九州地方沿岸では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べ1℃程度低い状態でした。このため、九州の東シナ海沿岸では月平均潮位がやや低くなったものと考えられます。

(参考情報:月平均海面気圧の偏差月平均表層水温の偏差

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2006~2010年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

(参考情報:潮汐概況

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