日本沿岸の月平均潮位の変動

診断（２０１８年３月）

2018年3月の月平均潮位は、南大東島、沖縄本島地方及び八重山地方の一部の沿岸でやや高い状態でした｡ 一方、東北地方及び北陸地方の沿岸でかなり低く、北海道地方及び西日本の広い範囲の沿岸でやや～かなり低く、関東地方の沿岸でやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした｡

2018年3月 月平均潮位偏差分布

月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の影響により、▲で示した地点は診断での利用を終了または休止しています。

偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。

甚だ高い	+20 ≤	ΔH
かなり高い	+10 ≤	ΔH <	+20
やや高い	+5 ≤	ΔH <	+10
例年並	-5 ≤	ΔH <	+5
やや低い	-10 ≤	ΔH <	-5
かなり低い	-20 ≤	ΔH <	-10
甚だ低い		ΔH <	-20

解説

2018年3月の月平均海面気圧は、最近5年間の同月の平均に比べ-1～+3hPa以内でした。

南大東島、沖縄本島地方及び八重山地方の一部の沿岸では、近海に暖水域がみられ、海面水位が高い状態でした。

黒潮が、足摺岬、室戸岬、潮岬及び房総半島を離岸して流れており、関東地方の沿岸、四国地方の太平洋沿岸、九州地方の太平洋沿岸及び瀬戸内海では、海面水位が低い状態でした。

これらのことから、月平均潮位が南大東島、沖縄本島地方及び八重山地方の一部の沿岸でやや高い状態になった一方、 西日本の広い範囲の沿岸でやや～かなり低く、関東地方の沿岸でやや低い状態になったものと考えられます。

（参考情報：月平均海面気圧の偏差、 月平均表層水温の偏差、 関東・東海・北陸周辺海域の深さ100mの水温分布図、深さ50mの海流分布図（3月29日） 近畿・中国・四国周辺海域の深さ50mの海流分布図、深さ100mの水温分布図（3月29日））

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧、地盤上下変動量（検潮所周辺の国土地理院のGPS観測データをもとに気象庁で計算した推定値）と最近5年間（2013～2017年）のデータの平均値との差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

（参考情報：潮汐概況）