外洋波浪実況図/24時間予想図の解説
気象庁では、北西太平洋を中心とする外洋の9時、21時の波浪の状況を示した「外洋波浪実況図(AWPN)」と翌日9時、21時の波浪の予想を示した「外洋波浪24時間予想図(FWPN)」を気象無線模写通報(JMH)等により発表しています。
外洋波浪実況図(AWPN)
数値予報モデル(波浪モデル)で計算した波浪の推定分布に漁船や商船などの船舶、海上で気象や海水象を観測するブイ、沿岸に設置された波浪計、地球観測衛星などによる様々な観測データを反映させる自動解析処理により、9時、21時の波浪実況図を作成しています。
実況図では、波の高さ(有義波高)の分布を等高線で表しています。また、波の向き、高気圧・低気圧の中心位置と中心気圧、前線の位置、船舶による観測値及び、冬期には海氷域が示されています。図中に示されている船舶の観測値は30個前後ですが、解析には船舶から通報された全ての観測値を活用しています。
台風が発生している場合には、実況図および予想図の左上に台風情報(台風名、台風番号、中心気圧、中心位置)が表示されます。
外洋波浪24時間予想図(FWPN)
外洋波浪実況図の24時間先の波浪の予想を示しています。
図の表現方法は実況図とほぼ同じですが、予想図には波の向きを表す矢印に加えて、海上の風向・風速(ノット)を表す記号(矢羽)を記載しています。また、多方向から波が来る海域を横ハッチで表示しています。なお、波の高さを含め全ての記載データが数値予報モデルで計算した予想値となります。