日本近海の海面水温

令和6年10月10日 気象庁発表

診断(2024年10月上旬)

  • オホーツク海南部、北海道南東方、本州東方では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中A)。
  • 日本海北部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。
  • 日本海南部、東シナ海北部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。
  • 四国・東海沖では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中D)。
  • 関東南東方では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中E)。
  • 東シナ海南部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中F)。
  • 沖縄の東では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中G)。
  • 沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中H)。
  • 父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高い海域がほぼみられなくなりましたが、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中I)。

日本近海の海面水温平年差分布図(10月9日)
日本近海の海面水温平年差分布図(10月9日)

海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

オホーツク海南部、北海道南東方、本州東方では、平年より風が弱く、暖かく湿った空気の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中A)。北海道南東方、本州東方で海面水温が平年よりかなり高いことには、下層の暖水の影響もあると考えられます。

日本海北部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。

日本海南部、東シナ海北部では、平年より日射量が少なく、平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。

四国・東海沖では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中D)。

関東南東方では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中E)。

東シナ海南部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中F)。

沖縄の東では、平年より風が弱かったことに加え、平年より日射量が多く、暖かく湿った空気の影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中G)。

沖縄の南では、台風第18号の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中H)。

父島近海、南鳥島近海では、平年より日射量が少なく、平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域がほぼみられなくなりましたが、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中I)。

今後の見通し

オホーツク海南部、日本海、北海道南東方、本州東方、東シナ海、四国・東海沖、関東南東方、沖縄の東、沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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