日本近海の海面水温

令和7年11月20日 気象庁発表
(次回発表予定  11月28日)

診断(2025年11月中旬)

  • オホーツク海南部では、海面水温が平年より低い海域が拡大しました(図中A)。
  • 日本海北部、四国・東海沖、沖縄の東では、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられます(図中B)。
  • 北海道南東方では、海面水温が平年より低い海域が拡大しましたが、引き続き平年よりかなり高い海域もみられます(図中C)。
  • 日本海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大し、平年より低い海域がみられなくなりました(図中D)。
  • 本州東方、関東南東方では、海面水温が平年より低い海域が拡大しました(図中E)。
  • 東シナ海では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中F)。
  • 沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高くなっています(図中G)。
  • 父島近海、南鳥島近海の北緯25度以南では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中H)。
  • 南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小し、平年より低い海域がみられるようになりました(図中I)。

日本近海の海面水温平年差分布図(11月19日)
日本近海の海面水温平年差分布図(11月19日)

海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

オホーツク海南部では、平年より風が強かった影響や冷たく乾いた空気の影響に加え、平年より日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年より低い海域が拡大しました(図中A)。

日本海北部、四国・東海沖、沖縄の東では、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられます(図中B)。

北海道南東方では、平年より風が強く、冷たく乾いた空気の影響で、海面水温が平年より低い海域が拡大し、釧路沖では、下層の冷水の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられますが、引き続き平年よりかなり高い海域もみられます(図中C)。

日本海南部では、平年より日射量が多かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大し、平年より低い海域がみられなくなりました(図中D)。

本州東方、関東南東方では、冷たく乾いた空気の影響や平年より風が強い期間があった影響に加え、関東南東方では、平年より日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年より低い海域が拡大しました(図中E)。本州東方では、下層の暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域もみられます。

東シナ海では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中F)。

沖縄の南では、平年より風が強く、平年より日射量が少なかった影響に加え、寒気の影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高くなっています(図中G)。

父島近海、南鳥島近海の北緯25度以南では、暖かく湿った空気の影響や平年より風が弱かった影響に加え、平年より日射量が多かった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中H)。

南鳥島近海の北緯25度以北では、平年より風が強かった影響に加え、平年より日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小し、平年より低い海域がみられるようになりました(図中I)。

今後の見通し

オホーツク海南部の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。

日本海、本州東方、東シナ海の海面水温は、向こう1か月、平年より高いか、かなり高いでしょう。

北海道南東方、関東南東方、沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。

四国・東海沖、沖縄の東の海面水温は、向こう1か月、平年より高いでしょう。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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