日本近海の海面水温
令和6年10月18日 気象庁発表
診断(2024年10月中旬)
- オホーツク海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中A)。
- 日本海、東シナ海の北緯28度以北では、海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。東シナ海の北緯28度以南では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。
- 北海道南東方では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中D)。
- 本州東方では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中E)。
- 四国・東海沖、沖縄の東、沖縄の南では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中F)。
- 関東南東方では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高くなっています(図中G)。
- 父島近海では、海面水温が平年より高い海域が拡大し、平年よりかなり高い海域もみられます(図中H)。
- 南鳥島近海の北緯28度以北では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年よりかなり高い海域がみられなくなりました(図中I)。一方、北緯28度以南では、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中J)。
日本近海の海面水温平年差分布図(10月17日)
解説
日本近海の海面水温
オホーツク海南部では、平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中A)。
日本海、東シナ海の北緯28度以北では、平年より風が弱かったことに加え、暖かく湿った空気や平年より日射量が多かった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。東シナ海の北緯28度以南では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。
北海道南東方では、下層の暖水の影響で、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中D)。
本州東方では、台風第19号などにより平年より風が強い期間があった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、下層の暖水の影響で、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中E)。
四国・東海沖、沖縄の東、沖縄の南では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中F)。
関東南東方では、台風第19号などにより平年より風が強かったことに加え、平年より日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高くなっています(図中G)。
父島近海では、平年より日射量が多かったことに加え、平年より風が弱かった影響もあり、海面水温が平年より高い海域が拡大し、平年よりかなり高い海域もみられます(図中H)。
南鳥島近海の北緯28度以北では、平年より風が強かったことに加え、平年より日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年よりかなり高い海域がみられなくなりました(図中I)。一方、北緯28度以南では、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中J)。
今後の見通し
オホーツク海南部、日本海、北海道南東方、本州東方、東シナ海北部、四国・東海沖、関東南東方、沖縄の東の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。
東シナ海南部、沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年より高いか、かなり高いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。