日本近海の海面水温
令和7年1月10日 気象庁発表
診断(2025年1月上旬)
- オホーツク海南部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられます(図中A)。
- 日本海では、海面水温が平年より高い海域が拡大し、平年よりかなり高い海域もみられます(図中B)。
- 北海道南東方、本州東方では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。
- 東シナ海では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました(図中D)。
- 四国・東海沖では、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられます(図中E)。
- 関東南東方では、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました(図中F)。
- 沖縄の東では、海面水温が平年より高い海域が縮小しましたが、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます(図中G)。
- 沖縄の南では、海面水温が平年より高い海域がほぼみられなくなり、平年より低い海域がみられるようになりました(図中H)。
- 父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中I)。
日本近海の海面水温平年差分布図(1月9日)
解説
日本近海の海面水温
オホーツク海南部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられます(図中A)。
日本海では、平年より風が弱かった影響で、海面水温が平年より高い海域が拡大し、平年よりかなり高い海域もみられます(図中B)。
北海道南東方、本州東方では、下層の暖水の影響もあり、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。
東シナ海では、寒気の影響に加え、平年より風が強い期間があった影響もあり、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました(図中D)。
四国・東海沖では、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられます(図中E)。一方、黒潮大蛇行に伴う下層の冷水の影響で、海面水温が平年より低い海域もみられます。
関東南東方では、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました(図中F)。
沖縄の東では、平年より日射量が少なかったことと、平年より風が強い期間があった影響で、海面水温が平年より高い海域が縮小しましたが、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます(図中G)。
沖縄の南では、平年より風が強かったことや寒気の影響で、海面水温が平年より高い海域がほぼみられなくなり、平年より低い海域がみられるようになりました(図中H)。
父島近海、南鳥島近海では、平年より風が弱かったことに加え、暖かく湿った空気の影響もあり、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中I)。
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
今後の見通し
オホーツク海南部、日本海南部、四国・東海沖の海面水温は、向こう1か月、平年より高いか、かなり高いでしょう。
日本海北部、北海道南東方、本州東方の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。
東シナ海北部、関東南東方、沖縄の東の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。
東シナ海南部の海面水温は、向こう1か月、平年より高くなるでしょう。
沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。