日本近海の海面水温(月概況)

平成25年12月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2013年11月)

  • 日本海(図中A)とオホーツク海南部(図中B)では、海面水温が平年より高くなっていました。
  • 本州東方では、三陸沖(図中C)と関東の東(図中D)で、海面水温が平年より高くなっていました。
  • 四国・東海沖(図中E)と沖縄の東(図中F)では、海面水温が平年より低くなっていました。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2013年11月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2013年11月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

日本海(図中A)では、11月上旬に海面水温が平年よりかなり高くなっていました。これは、10月下旬に海面水温が平年より高くなっていたことに加えて、11月上旬の前半は、風が平年より弱く、海面水温が平年ほど低下しなかったためと考えられます。日本海南部では、11月中旬以降、寒気と平年より強い風の影響を受けたため、11月下旬には海面水温は平年並となりました。

オホーツク海南部(図中B)では、11月上旬に風が平年より弱かったため、海面水温が平年より高い海域が拡大し、11月中旬以降、海面水温が平年より高い状態が続きました。

本州東方の三陸沖(図中C)では、黒潮から分かれて北上した暖水の影響により、11月を通して海面水温が平年より高い状態となっていました。また、関東の東(図中D)では、黒潮続流の影響により、11月を通して海面水温が平年より高い状態となっていました。

四国・東海沖(図中E)では、11月中旬までは海面水温がおおむね平年並でしたが、11月中旬以降、寒気と平年より強い風の影響を受けたため、11月下旬には海面水温が平年より低くなりました。伊豆諸島近海では、黒潮の流路が北緯32度付近まで南下していた影響で、11月を通して海面水温が平年より低い状態となっていました。

沖縄の東(図中F)では、11月上旬に、風が平年より弱かったため、海面水温が平年より低い海域が縮小し、11月中旬は海面水温が平年並になりました。11月中旬以降、寒気の影響を受けたため、11月下旬には海面水温は平年より低くなりました。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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