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日本近海の海面水温(月概況)

令和7年10月20日 気象庁発表
(次回発表予定  11月20日)

診断 (2025年9月)

  • オホーツク海南部では、平年よりかなり高い海域がみられました(図中A)。
  • 日本海、東シナ海、四国・東海沖では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。
  • 北海道南東方では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていましたが、平年より低い海域もみられました(図中C)。
  • 本州東方、関東南東方では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中D)。
  • 沖縄の東では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中E)。
  • 沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中F)。
  • 父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中G)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2025年9月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2025年9月)

海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

日本近海の海面水温は、広い範囲で平年よりかなり高くなっていました。日本海北部、東シナ海北部、東シナ海南部、四国・東海沖、沖縄の東の各海域の海面水温は、解析値のある1982年以降で、9月として最も高くなりました(速報値)。東シナ海、四国・東海沖、沖縄の東、沖縄の南、父島近海、南鳥島近海の海面水温は、広い範囲で30℃以上となりました。

オホーツク海南部では、平年よりかなり高い海域がみられました(図中A)。この海域では、8月下旬に海面水温が平年よりかなり高くなっていましたが、8月下旬後半に平年より風が強かった影響で、9月上旬に海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。その後、中旬と下旬に平年より日射量が多かった影響や、暖かく湿った空気の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。

日本海、東シナ海、四国・東海沖では、平年より日射量が多かった影響や、暖かく湿った空気の影響で、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。

北海道南東方では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていましたが、平年より低い海域もみられました(図中C)。

本州東方、関東南東方では、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中D)。これらの海域では、中旬と下旬に前線や台風第19号などにより平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。

沖縄の東では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中E)。この海域では、8月下旬に海面水温が平年よりかなり高くなっていましたが、9月上旬に台風第15号により平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。その後、中旬に平年より日射量が多く、風が弱かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。

沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中F)。この海域では、上旬に平年より日射量が多く、風が弱かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。その後、下旬に台風第18号により平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。

父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中G)。これらの海域では、上旬と中旬に平年より日射量が多く、風が弱かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。その後、南鳥島近海では、下旬に台風第19号により平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小し、平年より低い海域がみられるようになりました。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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