日本近海の海面水温(月概況)

平成26年12月22日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2014年11月)

  • 北海道南東方および北海道西方では、海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。
  • 常磐沖では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。
  • 日本海南部では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中C)。
  • 東シナ海南部では、海面水温が平年より高くなっていました(図中D)。
  • 日本の南では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中E)。
  • 南鳥島近海では、海面水温が平年より高くなっていました(図中F)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2014年11月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2014年11月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

北海道南東方および北海道西方では、海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。これらの海域のうち、北海道南東方では親潮や親潮系冷水の影響により、海面水温が平年より低かったと考えられます。

常磐沖では、黒潮系暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。

日本海南部では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中C)。この海域では、11月上旬および下旬には移動性高気圧に覆われた日が多く、平年より風が弱く平年ほど寒気の影響を受けなかったため、海面水温が平年より高い海域が拡大しました。

東シナ海南部では、海面水温が平年より高くなっていました(図中D)。この海域では、11月下旬を中心に移動性高気圧に覆われる日が多く、平年より風が弱く平年ほど寒気の影響を受けなかったため、海面水温が平年ほど下がらず、海面水温が平年より高い海域が拡大しました。

日本の南では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中E)。

南鳥島近海では、海面水温が平年より高くなっていました(図中F)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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