日本近海の海面水温(月概況)

平成27年7月21日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2015年6月)

  • 北海道南東方から本州東方では、海面水温が平年より高くなっていました(図中A)。
  • 伊豆諸島近海から東海沖では、海面水温が平年より低くなっていました(図中B)。
  • 日本海中部・南部では、海面水温が平年より高くなっていました(図中C)。
  • 太平洋の北緯30度以南では、海面水温が平年より高くなっていました(図中D)。
  • オホーツク海南部から千島の東では、海面水温が平年より低くなっていました(図中E)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2015年6月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2015年6月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

北海道南東方では、暖水の影響もあり、海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました。本州東方では、日射量が平年より多かったことや、暖水の影響により、海面水温が平年より高くなっていました(図中A)。

伊豆諸島近海から東海沖にかけての黒潮流路の北側では、海面水温が平年より低くなっていました(図中B)。

日本海中部・南部では、海面水温が平年より高くなっていました(図中C) 。この海域では、6月中旬〜下旬前半にかけて日射量が平年より多かったため、海面水温が平年より大きく上昇しました。

太平洋の北緯30度以南では、海面水温が平年より高く、広範囲で平年よりかなり高い海域もみられました(図中D)。この海域では、5月下旬には海面水温が平年より高かったことに加え、6月は太平洋高気圧に覆われ日射量が平年より多かったため、海面水温の高い状態が続きました。

オホーツク海南部から千島の東では、6月上旬に低気圧の影響で海面水温が平年より低くなり、その後も平年より低い状態が継続しました(図中E)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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