日本近海の海面水温(月概況)

平成27年8月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2015年7月)

  • 本州東方の東経145度以西、北海道南東方では、海面水温が平年より高くなっていました(図中A)。
  • 関東南東方から南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年より高くなっていました(図中B)。
  • 日本の南、東シナ海では、海面水温が平年より低くなっていました(図中C)。
  • 日本海北部、オホーツク海南部では、海面水温が平年より低くなっていました(図中D)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2015年7月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2015年7月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

本州東方の東経145度以西、北海道南東方では、海面水温が平年より高くなっていました。釧路沖、三陸沖では、暖水渦の影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中A)。

関東南東方から南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年より高くなっていました(図中B)。これらの海域では、7月上旬から中旬にかけて高気圧に覆われることが多く、平年より日射量が多かったため、海面水温が平年より大きく上昇しました。

日本の南、東シナ海では、7月上旬から中旬に台風第9号、中旬に台風第11号、下旬に台風第12号に伴う強風等の影響を受けて海面水温が平年より低くなり、平年よりかなり低い海域も広範囲でみられました(図中C)。

日本海北部、オホーツク海南部では、海面水温が平年より低くなっていました(図中D)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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