日本近海の海面水温（月概況）

平成29年1月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2016年12月)

  • オホーツク海南部、千島近海では、海面水温が平年よりかなり低く、北海道西方では、海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。
  • 三陸沖、常磐沖では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。
  • 日本海中部、日本海南部では、海面水温が平年より高くなっていました(図中C)。
  • 関東南東方、四国沖、九州西方では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中D)。
  • 東シナ海南部、沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中E)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図（2016年12月）
日本近海の月平均海面水温平年差分布図（2016年12月）

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

オホーツク海南部、千島近海では、海面水温が平年よりかなり低く、北海道西方では、海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。

三陸沖、常磐沖では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。これらの海域では、下層の暖水の影響で、海面水温が平年より2℃以上高くなっていました。

日本海中部、日本海南部では、海面水温が平年より高くなっていました(図中C)。これらの海域では、 12月上旬に冬型の気圧配置が続かなかったことや、朝鮮半島東方では下層の暖水の影響で、海面水温が平年より2℃以上高い海域が拡大しました。 12月下旬には、寒気が弱かった影響で、海面水温が平年より高い海域が拡大しました。

関東南東方、四国沖、九州西方では、12月上旬に平年より風が弱く、12月下旬に平年より寒気が弱かった影響で、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中D)。

東シナ海南部、沖縄の南では、南からの湿った気流や下層の暖水の影響で、11月に引き続き、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中E)。

海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位（下位）1/10以上（以下）を「平年よりかなり高い（低い）」としています。

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