日本近海の海面水温(月概況)

平成29年10月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2017年9月)

  • 日本の東では、広い範囲で海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。
  • オホーツク海南部では、海面水温がおおむね平年並となっていました(図中B)。
  • 日本海では、北緯44度以北をのぞき、海面水温が平年並か平年より高くなっていました(図中C)。
  • 九州西方、東シナ海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中D)。
  • 沖縄の南では、海面水温が広い範囲で平年よりかなり高くなっていました(図中E)。
  • 日本の南では、8月に引き続き、海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域がみられました(図中F)。
  • 南鳥島近海では、海面水温が平年より高くなっていました(図中G)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2017年9月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2017年9月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

日本の東では、上旬のはじめに北上した台風第15号などの影響により、広い範囲で海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。北海道東方では、下層の暖水の影響で、海面水温が平年より高い海域がみられました。

オホーツク海南部では、海面水温がおおむね平年並となっていました(図中B)。台風第18号などの影響で、下旬の海面水温は平年より低く、かなり低い海域がみられました。

日本海では、北緯44度以北をのぞき、海面水温が平年並か平年より高くなっていました(図中C)。

九州西方、東シナ海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中D)。東シナ海では、上旬には、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高い状態でしたが、中旬に通過した台風第18号の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。

沖縄の南では、平年より風が弱く、日射量が多かったため、海面水温が広い範囲で平年よりかなり高くなっていました(図中E)。

日本の南では、8月に引き続き、海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域がみられました(図中F)。

南鳥島近海では、平年より風が弱かったため、海面水温が平年より高くなっていました(図中G)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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