日本近海の海面水温(月概況)

平成29年12月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2017年11月)

  • 北海道西方、オホーツク海南部では、海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。
  • 北海道東方、金華山沖から福島県沖では、海面水温が平年より低く、平年よりかなり低い海域もみられました(図中B)。
  • 三陸沖の東経145度付近では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中C)。
  • 日本海中部では、海面水温が平年より高くなっており、平年よりかなり高い海域もみられました(図中D)。
  • 東海沖では、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中E)。
  • 四国沖では、海面水温が平年より高くなっており、平年よりかなり高い海域もみられました(図中F)。
  • 父島近海、南鳥島近海の北緯25度以南では、海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中G)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2017年11月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2017年11月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

北海道西方、オホーツク海南部では、海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。

北海道東方、金華山沖から福島県沖では、下層の冷水の影響で、海面水温が平年より低く、平年よりかなり低い海域もみられました(図中B)。

三陸沖の東経145度付近では、暖水渦の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中C)。

日本海中部では、海面水温が平年より高くなっており、平年よりかなり高い海域もみられました(図中D)。この海域では、上旬は海面水温が平年より高くなっていましたが、中旬、下旬に平年より風が強く、寒気の影響を受けたため、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。

東海沖では、黒潮の大蛇行に伴う冷水渦の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中E)。

四国沖では、海面水温が平年より高くなっており、平年よりかなり高い海域もみられました(図中F)。

父島近海、南鳥島近海の北緯25度以南では、海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中G)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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