日本近海の海面水温（月概況）

平成30年6月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2018年5月)

  • 日本海では、海面水温が平年より低い海域が広くみられました(図中A)。
  • 釧路沖、三陸沖では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中B)。
  • 紀伊半島の南から東海沖では、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中C)。
  • 四国沖、東シナ海南部、沖縄の東、父島近海、南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年よりかなり高い海域が広くみられました(図中D)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図（2018年5月）
日本近海の月平均海面水温平年差分布図（2018年5月）

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

日本海では、上旬から中旬にかけて平年より風が強かったため、海面水温が平年より低い海域が広くみられました(図中A)。

釧路沖、三陸沖では、下層の暖水の影響により、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中B)。

紀伊半島の南から東海沖では、黒潮の大蛇行の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中C)。

四国沖、東シナ海南部、沖縄の東、父島近海、南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年よりかなり高い海域が広くみられました(図中D)。四国沖、東シナ海南部、沖縄の東では、中旬に平年より日射量が多く風が弱かった影響で、広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなりました。

海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位（下位）1/10以上（以下）を「平年よりかなり高い（低い）」としています。

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