日本近海の海面水温(月概況)
令和2年11月20日 気象庁発表
診断 (2020年10月)
- オホーツク海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が広くみられました(図中A)。
- 日本海の東経133度以東では、海面水温が平年より高い海域が広くみられ、平年よりかなり高い海域もみられました(図中B)。
- 日本海の東経133度以西では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中C)。
- 北海道南東方、本州東方では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中D)。
- 関東南東方、四国・東海沖、沖縄の東では、海面水温が平年より高い海域が広くみられました(図中E)。
- 東シナ海では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中F)。
- 沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中G)。
- 父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中H)。
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2020年10月)
解説
日本近海の海面水温
オホーツク海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が広くみられました(図中A)。
日本海の東経133度以東では、海面水温が平年より高い海域が広くみられ、平年よりかなり高い海域もみられました(図中B)。
日本海の東経133度以西では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中C)。この海域では、中旬に平年より風が弱く日射量が多かったため、下旬に海面水温が平年より低い海域が縮小しました。
北海道南東方、本州東方では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中D)。本州東方の東経145度付近や釧路沖では下層の暖水の影響で海面水温が平年よりかなり高い海域もみられましたが、金華山沖では下層の冷水の影響で海面水温が平年より低い海域がみられました。
関東南東方、四国・東海沖、沖縄の東では、海面水温が平年より高い海域が広くみられました(図中E)。台風第14号の影響で、沖縄の東では上旬と中旬に、関東南東方と四国・東海沖では中旬に、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。遠州灘や熊野灘では、黒潮や黒潮から分かれた暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高くなっていました。
東シナ海では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中F)。この海域では、上旬と中旬に寒気と平年より風が強かった影響で、中旬に海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中G)。この海域では、上旬と下旬に寒気と平年より風が強かった影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。
父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中H)。
- 参考図:日本近海の月平均海面水温分布図(2020年10月)
- 参考図:日本近海の旬平均海面水温分布図(2020年10月) [ 上旬 | 中旬 | 下旬 ]
- 参考図:日本近海の旬平均海面水温平年差分布図(2020年10月) [ 上旬 | 中旬 | 下旬 ]
- 参考図:日本近海の深さ100mの旬平均水温分布図(2020年10月) [ 上旬 | 中旬 | 下旬 ]
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
- 参考情報:台風による水温低下
- 参考情報:北西太平洋の海面水温(2020年10月)
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。