日本近海の海面水温(月概況)
令和5年3月20日 気象庁発表
診断 (2023年2月)
- 日本海では、広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中A)。
- 北海道南東方、本州東方では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中B)。
- 四国・東海沖では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中C)。一方、紀伊半島の南では、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中D)。
- 関東南東方の東経143度以東では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中E)。
- 東シナ海では、広い範囲で海面水温が平年より高くなっていました(図中F)。
- 沖縄の南では、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中G)。
- 沖縄の東、父島近海、南鳥島近海では、広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中H)。
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2023年2月)
解説
日本近海の海面水温
日本海では、上旬に平年より風が弱かった影響で、広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中A)。
北海道南東方、本州東方では、下層の暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中B)。
四国・東海沖では、上旬と中旬に暖かく湿った空気の影響と平年より風が弱かったことに加え、黒潮の影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中C)。一方、紀伊半島の南では、黒潮大蛇行に伴う冷水渦や下層の冷水の影響により、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中D)。
関東南東方の東経143度以東では、海面水温が平年より低い海域がみられました(図中E)。
東シナ海では、中旬の暖かく湿った空気の影響で、広い範囲で海面水温が平年より高くなっていました(図中F)。九州西方では、下旬には広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなりました。
沖縄の南では、上旬の暖かく湿った空気と平年より風が弱かった影響により、海面水温が平年より高い海域がみられました(図中G)。
沖縄の東、父島近海、南鳥島近海では、上旬の暖かく湿った空気と平年より風が弱かった影響により、広い範囲で海面水温が平年より高く、平年よりかなり高い海域もみられました(図中H)。
- 参考図:日本近海の月平均海面水温分布図(2023年2月)
- 参考図:日本近海の旬平均海面水温分布図(2023年2月) [ 上旬 | 中旬 | 下旬 ]
- 参考図:日本近海の旬平均海面水温平年差分布図(2023年2月) [ 上旬 | 中旬 | 下旬 ]
- 参考図:日本近海の深さ100mの旬平均水温分布図(2023年2月) [ 上旬 | 中旬 | 下旬 ]
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
- 参考情報:北西太平洋の海面水温(2023年2月)
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。