オホーツク海の海氷分布(月概況)
令和5年3月10日 気象庁発表
診断(2023年2月)
オホーツク海の海氷域面積は、2月を通して平年並で経過しました。
網走では平年より11日遅い2月2日に流氷初日、平年より6日遅い2月10日に流氷接岸初日となりました。また、稚内では平年より3日遅い2月22日に流氷初日となりました。
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図1 オホーツク海の海氷分布の経過(2023年2月)
赤線は平年(1991年から2020年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
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
図2 オホーツク海の海氷域面積(2022年11月~2023年02月)
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海では、2月は寒気の影響を受け、北西部からサハリン東岸にかけてを中心に気温は平年より低くなりましたが、北東部では2月前半に気温が平年より高い時期がありました。このため、オホーツク海南部を中心に海氷域が平年より拡大した一方、北東部のシェリホフ湾付近では海氷域は平年に比べて拡大が進まず、オホーツク海全域の海氷域面積は2月を通して平年並で経過しました。
北海道周辺の流氷の動き
オホーツク海南部では、2月上旬は冬型の気圧配置などにより北風や西風の吹く日が多く、海氷は北海道オホーツク海側の沿岸や国後島で接岸し、網走では平年より11日遅い2月2日に流氷初日、平年より6日遅い2月10日に流氷接岸初日となりました。中旬から下旬前半にかけては低気圧が付近を通過した影響で、海氷は北海道オホーツク海側の沿岸で離岸と接岸を繰り返し、稚内では平年より3日遅い2月22日に、2020年以来3年ぶりの流氷初日となりました。その後、海氷は北海道オホーツク海側の海岸から離れる所が多くなりましたが、知床半島や国後島では広い範囲で接岸した状態が続きました。
海氷の一部は国後水道(※)から太平洋へ流出し、2月末には根室海峡からも流出しました。また、宗谷海峡から日本海への流出は、2月を通して断続的にみられました。
※ 国後水道: 国後島と択捉島の間の水道