台風第9号 平成19年(2007年)9月5日~9月9日
東海から北海道にかけて大雨、暴風。
災害状況
死者1名、行方不明者2名、負傷者90名
住家全壊11棟、半壊60棟、一部損壊830棟
床上浸水411棟、床下浸水1,309棟など
(消防白書より)
概要
8月29日09時に南鳥島の南東海上で発生した台風第9号は、9月4日に小笠原諸島の北海上を西に進んだ後、6日には伊豆諸島の西海上を北上した。7日00時前に強い勢力で静岡県伊豆半島南部に上陸すると、徐々に勢力を弱めながら関東地方から東北地方を縦断し、8日01時前に北海道函館市付近に、03時半頃に北海道胆振支庁西部に再上陸した。台風は同日09時に石狩湾付近の海上で温帯低気圧に変わった。
この台風により、関東甲信地方から北海道にかけての各地と東海地方、北陸地方の一部で大雨となった。降り始めからの総雨量は、関東甲信地方と東海地方の一部で600mmを超え、東京都、埼玉県、群馬県では9月の月間平均雨量の2倍を超える記録的な大雨となった。24時間雨量は7日に静岡県伊豆市湯ヶ島(ユガシマ)で627mmとなるなど、東海地方の一部と関東甲信地方の各地で観測史上最大となった。また、東海地方から北海道の各地で暴風となり、台風の通過した小笠原諸島や伊豆諸島から北海道の太平洋では波の高さが6mを超える大しけとなった。
この台風により、関東甲信地方で死者1名、行方不明者2名となり、大雨となった各地で住家損壊、土砂災害、浸水害等が発生した。また、農業・林業・水産業被害や鉄道の運休、航空機・フェリーの欠航等による交通障害の発生もあった。