2025年秋(9月〜11月)の天候

2025年12月1日 作成

2025年秋(9月〜11月)の特徴

* 気温は、全国的にかなり高かった

平均気温は、秋の前半を中心に偏西風が平年より北に偏って流れやすく、暖かい空気に覆われやすかったため、全国的にかなり高かった。沖縄・奄美では、1946年の統計開始以降、秋として1位の高温となった。

* 降水量は、東日本日本海側ではかなり多かった一方、東日本太平洋側でかなり少なかった

降水量は、低気圧や前線の影響を受ける時期があった東日本日本海側ではかなり多かった。一方、低気圧や前線の影響を受けにくかった東日本太平洋側ではかなり少なかった。

* 日照時間は、北日本太平洋側と沖縄・奄美でかなり多かった

日照時間は、移動性高気圧に覆われやすかった北日本太平洋側と太平洋高気圧に覆われやすかった沖縄・奄美でかなり多かった。

概況

日本付近では秋の前半を中心に偏西風が平年より北に偏って流れやすく、暖かい空気に覆われやすかったため、秋の平均気温は全国的にかなり高かった。沖縄・奄美では、期間の前半を中心に太平洋高気圧に覆われやすく、晴れて気温が高い日が多かったため、秋の平均気温平年差は+1.5℃となり、1946年の統計開始以降、秋として1位の高温となった。また、地球温暖化等の長期的な気候変動の監視に用いる15地点の観測値による日本の秋の平均気温(*)の基準値からの偏差は+1.37℃で、2024年の+1.97℃、2023年の+1.39℃に次いで、統計を開始した1898年以降の秋として3位の高温となった。

秋の日照時間は、太平洋高気圧に覆われやすかった沖縄・奄美と移動性高気圧に覆われやすかった北日本太平洋側でかなり多く、北・東日本日本海側と西日本太平洋側で多かった。秋の降水量は、低気圧や前線の影響を受ける時期があった東日本日本海側ではかなり多く、北日本日本海側で多かった。一方、低気圧や前線の影響を受けにくかった東日本太平洋側ではかなり少なく、西日本太平洋側で少なかった。

(*)都市化による影響が比較的小さく、長期間の観測が行われている地点から、地域的に偏りなく分布するように選定した15地点(網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島)の気象台等の観測値を用いた統計。

平均気温は、北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美ではかなり高かった。

降水量は、東日本日本海側ではかなり多かった。北日本日本海側では多かった。東日本太平洋側ではかなり少なかった。西日本太平洋側では少なかった。北日本太平洋側、西日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。

日照時間は、北日本太平洋側、沖縄・奄美ではかなり多かった。北日本日本海側、東日本日本海側、西日本太平洋側では多かった。東日本太平洋側、西日本日本海側では平年並だった。

気温、降水量、日照時間等の気候統計値

平均気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布 地域平均平年差、地域平均平年比の1位の値の更新状況
(図表)気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布

* 平均気温の高い記録を更新した地域

沖縄・奄美、沖縄地方

* 平均気温の低い記録を更新した地域

なし

* 降水量の多い記録を更新した地域

なし

* 降水量の少ない記録を更新した地域

なし

* 日照時間の多い記録を更新した地域

なし

* 日照時間の少ない記録を更新した地域

なし

旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過 平均気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均)
(図表)旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過
この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1
(図表)気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均) この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1

月別の天候経過

9月の天候

10月の天候

11月の天候

循環場

500hPa高度場等の特徴

亜熱帯ジェット気流は、日本付近で平年より北に偏って流れたため、日本付近の500hPa高度は平年より高く、全国的に暖かい空気に覆われやすかった。海面気圧では、日本付近は平年より高く、北日本を中心に移動性高気圧に覆われやすかったが、東日本日本海側では低気圧や前線の影響を受ける時期があった。 沖縄・奄美では期間の前半を中心に太平洋高気圧に覆われやすかった。

月別値で作成した図を表示しています。 (※2、翌月はじめに暫定版として作成・掲載している日別値の図はこちら 翌月はじめに暫定的に日別値で作成した図で、月末までのデータを含まない事があります。6日頃に月別値で作成した図を掲載します。(月別値の図は掲載後にこちらで確認できます)
2025年秋(9月〜11月)平均500hPa高度・偏差の分布(単位:m) 2025年秋(9月〜11月)平均850hPa気温・偏差の分布(単位:℃)
2025年秋(9月〜11月)平均海面気圧・偏差の分布(単位:hPa) 2025年秋(9月〜11月)平均外向き長波放射量の偏差の分布(単位:W/m2
外向き長波放射量(OLR)の図は翌月数日経ってから作成しています。
※ 米国海洋大気庁(NOAA)が作成する外向き長波放射量(OLR)のデータが欠損により利用できない場合には、OLR偏差図は描画されません。

資料





: 特に作成日の言及がない図は、本資料を掲載した月初時点に作成したものです。

※1 : リンク先の図表類は、平年値更新時などに再作成されることがあります。リンク先にある平年値期間などの記述をご確認ください。

※2 : こちらに掲載しているものと同じ図を表示しています。平年値が変わった場合などには図を再作成することがあるため、解説内容と齟齬が生じることもあります。

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