1.2 気温の長期変化傾向と都市化率の関係
概要
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(注1)ここでは、平成28年度調査時の観測地点において、観測地点を中心とした半径7kmの円内における人工被覆率(平成28年度版国土数値情報土地利用3次メッシュ(1kmメッシュ)における建物用地、道路、鉄道、その他の用地の占める割合)を都市化率と定義しています。 |
気温の長期変化傾向と都市化率の関係
観測場所の移転があった地点については、移転前のデータを補正して気温変化率を算出している。統計期間は国内主要都市の統計値が揃う1927年から2023年まで。各直線は回帰直線を示している。
(注2)統計期間は、国内主要都市の統計値が揃う1927年以降としています。
解説
1927年から2023年までの期間で、データの均質性を確保できる全国81地点において、気温の年平均値(平均気温、日最高気温、日最低気温)の長期変化傾向と都市化率との関係を図に示します。 平均気温、日最高気温、日最低気温とも、都市化率が大きい地点ほど上昇率が大きい傾向があり(いずれも信頼水準90%以上で統計的に有意)、気温の上昇率と周辺の都市化率の間には正の相関が見られます。都市化の影響が日最高気温に比べて日最低気温に現れやすいことの背景にあると考えられる要因については、1.1(1)都市化率と平均気温等の長期変化傾向で解説しています。
なお、気象庁の統計値において、1953~1963年の期間は日界(日別値を求める際に用いる一日の区切り)を9時として日最高・最低気温を観測していました。