日本近海の海面水温

令和6年11月20日 気象庁発表
(次回発表予定  11月29日)

診断(2024年11月中旬)

  • オホーツク海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高くなっています(図中A)。
  • 日本海北部、北海道南東方、本州東方、関東南東方では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。
  • 日本海南部、東シナ海北部、沖縄の東では、引き続き海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。
  • 四国・東海沖、東シナ海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中D)。
  • 沖縄の南、父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大し、沖縄の南では海面水温が平年より低い海域がみられなくなりました(図中E)。

日本近海の海面水温平年差分布図(11月19日)
日本近海の海面水温平年差分布図(11月19日)

海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

オホーツク海南部では、寒気や平年より風が強い期間があった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年より高くなっています(図中A)。

日本海北部、北海道南東方、本州東方、関東南東方では、寒気の影響に加え、北海道南東方、本州東方、関東南東方では平年より日射量が少なかった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。北海道南東方、本州東方で海面水温が平年よりかなり高いことには、下層の暖水の影響もあると考えられます。

日本海南部、東シナ海北部、沖縄の東では、引き続き海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。

四国・東海沖、東シナ海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しましたが、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中D)。

沖縄の南、父島近海、南鳥島近海では、平年より風が弱かったことに加え、暖かく湿った空気や平年より日射量が多かった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大し、沖縄の南では海面水温が平年より低い海域がみられなくなりました(図中E)。

今後の見通し

オホーツク海南部、東シナ海、関東南東方の海面水温は、向こう1か月、平年より高いか、かなり高いでしょう。

日本海、北海道南東方、本州東方、四国・東海沖、沖縄の東、沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

関連情報

海洋の知識

データ

関連する診断

このページのトップへ