北西太平洋の海面水温

令和6年11月8日 気象庁発表
(次回発表予定  11月20日)

診断 (2024年11月上旬)

  • オホーツク海中部および北部(図中P1)では、海面水温が平年より低い状態が続いています。
  • アリューシャンの南(図中P3)、日本のはるか東から日付変更線付近(図中P4)、赤道域の日付変更線付近(図中P10)では、海面水温が平年よりかなり高い状態が続いています。
  • 南鳥島近海から日付変更線付近(図中P5)では、海面水温が平年よりかなり高くなりました。
  • 南シナ海(図中P6)、ミンダナオ島の東からニューギニア島の北(図中P9)では、海面水温が平年より高くなりました。

北西太平洋の海面水温平年差分布図(11月7日)
北西太平洋の海面水温平年差分布図(11月7日)

JPN:北緯20〜50度、東経120〜160度(図中の橙色枠線内)の海面水温の実況は、「日本近海の海面水温」で解説しています。

海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。北西太平洋のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

北西太平洋の海面水温

2024年11月上旬の北西太平洋の海面水温の実況は、表のとおりでした。

表:北西太平洋の海面水温の実況
図中の記号 海域名 海面水温の実況
P1(注) オホーツク海中部および北部 平年より低い状態が続いている
P2 カムチャツカの東、ベーリング海およびアリューシャン近海 平年並の状態が続いている
P3 アリューシャンの南 平年よりかなり高い状態が続いている
P4 日本のはるか東から日付変更線付近 平年よりかなり高い状態が続いている
P5 南鳥島近海から日付変更線付近 平年よりかなり高くなった
P6 南シナ海 平年より高くなった
30℃以上の海域がみられる
P7 フィリピンの東 平年並となっている
P8 マリアナ諸島近海 平年並の状態が続いている
P9 ミンダナオ島の東からニューギニア島の北 平年より高くなった
30℃以上の海域が広くみられる
P10 赤道域の日付変更線付近 平年よりかなり高い状態が続いている
30℃以上の海域が広くみられる
その他の北西太平洋の海域 赤道から北緯10度、東経150度から東経160度の海域では、平年よりかなり高く、30℃以上の海域が広くみられる
北緯10度から北緯20度、東経155度から日付変更線付近の海域では、平年よりかなり高い

(注)P1の海域では、海面が広く海氷で覆われているため海面水温データがない場合、海面水温の実況の欄に「−」を表示します。

今後の見通し

アリューシャンの南、南鳥島近海から日付変更線付近、南シナ海の海面水温は、向こう1か月、平年より高いでしょう。

日本のはるか東から日付変更線付近、ミンダナオ島の東からニューギニア島の北、赤道域の日付変更線付近の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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