日本沿岸の月平均潮位の変動

平成17年12月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2005年11月)

2005年11月の月平均潮位は、北海道・東北地方・関東地方・南西諸島の各沿岸で最近5年間の同月の平均よりやや~かなり高い状態でした。
一方、紀伊半島西岸から四国地方の太平洋側の沿岸ではやや~かなり低い状態が継続しています。
その他の地方の沿岸では、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2005年11月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2005年11月の月平均潮位は、10月の月平均潮位と比べ全国的に負偏差傾向から正偏差傾向に転じました。特に10月に関東地方から四国地方にかけての広い範囲の沿岸で見られた負偏差も、紀伊半島西岸から四国地方の太平洋側の沿岸を除いてほぼ例年並になりました。
関東地方から東海地方にかけての沿岸の海域では、10月の月平均表層水温の偏差で負偏差が見られますが、11月の月平均表層水温の偏差では見られないことから、この負偏差の解消が要因となり例年並の潮位となったと考えられます。

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(1999~2003年)のデータの平均値からの差としています。

このページのトップへ