日本沿岸の月平均潮位の変動

平成19年8月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2007年7月)

2007年7月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、関東から東海の沿岸の一部でやや高く、特に三宅島ではかなり高い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2007年7月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は 最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2007年7月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、関東から東海の沿岸の一部でやや高く、特に三宅島ではかなり高い状態(月平均潮位偏差+14.2cm、詳しくは潮汐概況を参照)でした。その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均表層水温は、関東南方の海域で最近5年間の同月の平均と比べ、1℃前後高い状態でした。この期間、黒潮が八丈島~三宅島付近を流れていたことが、月平均表層水温の高い状態を引き起こし、三宅島で月平均潮位がかなり高くなったと考えられます。(参考:黒潮の状況(日本南方海域)
なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2002~2006年)のデータの平均値からの差としています。

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