日本沿岸の月平均潮位の変動

平成20年9月22日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2008年8月)

2008年8月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、八重山諸島でやや~かなり高く、伊豆諸島の一部ではかなり低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2008年8月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は 最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2008年8月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、八重山諸島でやや~かなり高く、伊豆諸島の一部ではかなり低い状態でした。

北西太平洋半旬別海面高度偏差によると、八重山諸島の近海では6月から7月にかけて存在した暖水渦の影響(参照:臨時診断表「石垣島地方における"異常潮位"について」)がほぼなくなりましたが、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均と比べ0.5~1℃程度高くなっています。このため、八重山諸島では月平均潮位が引き続きやや~かなり高くなったと考えられます。
また、八丈島の南を黒潮が流れていたことにより、伊豆諸島の周辺海域では月平均表層水温が最近5年間の同月の平均と比べ2~4℃程度低い状態となり、伊豆諸島の一部で月平均潮位がかなり低くなったと考えられます。
なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2003~2007年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

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