北西太平洋の海面水温
令和6年10月10日 気象庁発表
診断 (2024年10月上旬)
- カムチャツカの東、ベーリング海およびアリューシャン近海(図中P2)では、海面水温が平年より低くなりました。
- アリューシャンの南(図中P3)、日本のはるか東から日付変更線付近(図中P4)、フィリピンの東(図中P7)、ミンダナオ島の東からニューギニア島の北(図中P9)、赤道域の日付変更線付近(図中P10)では、海面水温が平年よりかなり高い状態が続いています。
- 南鳥島近海から日付変更線付近(図中P5)では、海面水温が平年より高い状態が続いています。
- 南シナ海(図中P6)、マリアナ諸島近海(図中P8)では、海面水温が平年よりかなり高くなりました。
北西太平洋の海面水温平年差分布図(10月9日)
解説
北西太平洋の海面水温
2024年10月上旬の北西太平洋の海面水温の実況は、表のとおりでした。
表:北西太平洋の海面水温の実況 図中の記号 海域名 海面水温の実況 P1(注) オホーツク海中部および北部 平年並となっている P2 カムチャツカの東、ベーリング海およびアリューシャン近海 平年より低くなった P3 アリューシャンの南 平年よりかなり高い状態が続いている P4 日本のはるか東から日付変更線付近 平年よりかなり高い状態が続いている P5 南鳥島近海から日付変更線付近 平年より高い状態が続いている P6 南シナ海 平年よりかなり高くなった
30℃以上の海域がみられるP7 フィリピンの東 平年よりかなり高い状態が続いている
30℃以上の海域が広くみられるP8 マリアナ諸島近海 平年よりかなり高くなった
30℃以上の海域がみられるP9 ミンダナオ島の東からニューギニア島の北 平年よりかなり高い状態が続いている
30℃以上の海域が広くみられるP10 赤道域の日付変更線付近 平年よりかなり高い状態が続いている
30℃以上の海域が広くみられるその他の北西太平洋の海域 赤道から北緯20度、東経150度から東経160度の海域では、平年よりかなり高く、30℃以上の海域が広くみられる
北緯10度から北緯20度、東経160度から日付変更線付近の海域では、平年よりかなり高く、30℃以上の海域がみられる(注)P1の海域では、海面が広く海氷で覆われているため海面水温データがない場合、海面水温の実況の欄に「−」を表示します。
今後の見通し
アリューシャンの南、日本のはるか東から日付変更線付近、南シナ海、フィリピンの東、マリアナ諸島近海、ミンダナオ島の東からニューギニア島の北、赤道域の日付変更線付近の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。
南鳥島近海から日付変更線付近の海面水温は、向こう1か月、平年より高いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。