紫外線の性質
太陽から地球に到達した紫外線は、大気を進む間に、成層圏オゾン、空気分子、エーロゾル(大気中の浮遊微粒子)、雲などによる吸収や散乱の影響を受けて、しだいに減衰します。そのため、地上での紫外線強度は、上空のオゾン量やエーロゾル量、雲の状態により変化するとともに、大気の通過距離を決める太陽高度角や標高によっても変化します。
下の図は、札幌市と那覇市での日最大UVインデックスの平年値と1年間の毎日の値を示したものです。季節変化や日々大きく変化する様子がわかります。これらの変化は、太陽高度角、オゾン量、雲、エーロゾル量などの要素の変化に伴うものです。これらの要素との関係など、紫外線の特徴を下記の各ページで説明しています。
札幌市と那覇市の2012年の日最大UVインデックスの推移。
1991~2011年の日最大UVインデックスの平均値を黒線で示します。
- 太陽高度と紫外線
紫外線は1年のうちでは夏、1日のうちでは昼頃、地域的には低緯度で強くなります。
- オゾンと紫外線
オゾンが減ると紫外線は強くなります。
- 雲と紫外線
紫外線の強さは雲量や雲の状態によって変わります。
- エーロゾルと紫外線
エーロゾルが増えると紫外線は弱まります。
- 散乱される紫外線
紫外線の総量のうちおよそ6割が散乱光です。
- 地表面の反射と紫外線
地表面の反射率が高いと紫外線は強くなります。
- 標高と紫外線
紫外線は標高が1000m高くなると約10%強くなります。
- 日本付近の紫外線分布
紫外線の強さは地域・季節によって違います。