日本近海の海流(月概況)

令和7年1月20日 気象庁発表
(次回発表予定  2月20日)

診断(2024年12月)

黒潮(表1)
  • 黒潮は大蛇行していました。
  • 黒潮は、都井岬では、下旬の前半は離岸し、それ以外の期間は接岸して流れていました。足摺岬、室戸岬、潮岬では、月を通して離岸して流れていました。
  • 東海沖の黒潮の最南位置は、上旬は北緯30.5度、東経137.5度付近、中旬は北緯30度、東経137.5度付近、下旬は北緯30度、東経138度付近でした。
  • 伊豆諸島付近では、月を通して三宅島付近を流れていました。
親潮・対馬暖流(表2)
  • 親潮の南限位置は、上旬は北緯41度、東経148度付近、中旬、下旬は東経148度以東でした。
  • 親潮の面積は、月を通して平年よりかなり小さくなっていました。
  • 対馬暖流の勢力は、上旬は平年並、中旬は平年より強く、下旬は平年よりかなり強くなっていました。

日本近海の深さ100mの月平均水温分布図(2024年12月)
日本近海の深さ100mの月平均水温分布図(2024年12月)

この図の水温は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流

2024年12月の沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の実況は、表1のとおりでした。

表1:沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の旬ごとの経過
海域・項目 上旬 中旬 下旬
都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸 旬の前半は離岸、後半は接岸
足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸 離岸
室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸 離岸
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸 離岸
東海沖の黒潮流路の最南位置(※2 北緯30.5度、東経137.5度付近 北緯30度、東経137.5度付近 北緯30度、東経138度付近
伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1 三宅島付近 三宅島付近 三宅島付近
房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸 接岸
その他の顕著な現象 東海沖では、上旬、中旬に北緯32.5度、東経137度付近、下旬に北緯32度、東経137度付近に冷水渦がみられた
奄美群島付近では、上旬に北緯28.5度、東経129.5度付近、中旬、下旬に北緯28.5度、東経129度付近に暖水域がみられた
南大東島の南から西では、上旬に北緯25.5度、東経131.5度付近、中旬に北緯25.5度、東経131度付近、下旬に北緯25.5度、東経130.5度付近に冷水渦がみられた
沖縄本島の南東から南では、上旬に北緯24.5度、東経129度付近、中旬に北緯24.5度、東経128度付近、下旬に北緯24.5度、東経127.5度付近に暖水域がみられた
宮古島の南から石垣島付近では、上旬に北緯24度、東経125.5度付近、中旬に北緯24度、東経125度付近、下旬に北緯24.5度、東経124.5度付近に暖水域がみられた

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。

 

日本の東と日本海の海流

2024年12月の日本の東と日本海の海流は、表2のとおりでした。

表2:日本の東と日本海の海流の旬ごとの経過
項目 上旬 中旬 下旬
親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※3 北緯41度、東経148度付近 東経148度以東に後退(北緯41度、東経148.5度付近) 東経148度以東に後退(北緯41度、東経149度付近)
親潮の沖合の分枝の南限位置(※3 なし なし なし
親潮の面積(※4 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい
日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※5 北緯40度付近(平年より北) (経度は東経144度付近) 北緯40度付近(平年より北) (経度は東経144.5度付近) 北緯40度付近(平年より北) (経度は東経144度付近)
その他の日本の東の海流 北海道東方では、月を通して北緯42度、東経147度付近に暖水渦がみられた
三陸沖では、下旬に北緯38.5度、東経144度付近に暖水渦がみられた
対馬暖流の勢力(※6 平年並 平年より強い 平年よりかなり強い

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。

 

関連情報

海洋の知識 (関連情報)

データ

関連する診断

このページのトップへ