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二酸化炭素濃度の経年変化

 温室効果ガス世界資料センター (WDCGG)の解析による2014年の世界の平均濃度は、前年と比べて1.9ppm増えて397.7ppmとなっています。
工業化以前(1750年頃)の平均的な値とされる278ppmと比べて、43%増加しています。
(ppmは体積比で100万分の一を表します。)

気象庁の観測点における二酸化炭素濃度および年増加量の経年変化

気象庁の観測点での大気中の二酸化炭素濃度と濃度年増加量の経年変化

一部の観測値は速報値です。観測値の状況については月平均値をご参照ください。


 気象庁の観測地点である綾里、南鳥島及び与那国島における大気中の二酸化炭素濃度と、その時系列データから季節変動や、それより短い周期成分を取り除いた濃度及び濃度年増加量の経年変化を示します。 植物活動の影響による季節変動を伴い、二酸化炭素濃度は増加し続けています。 綾里は与那国島や南鳥島に比べて高緯度に位置するため、陸上の植物活動の影響を受けやすく、季節変動が大きくなっています。 また、与那国島と南鳥島はほぼ同じ緯度帯にありながら与那国島の濃度のほうが高くなっています。 これは、与那国島が大陸に近く、人為起源の二酸化炭素排出の影響を受けやすいのに加え、植物の呼吸や土壌有機物の分解によって秋から春にかけて濃度が高くなった大陸の空気が、季節風により運ばれることが多いためと推定されます。

地球全体の二酸化炭素の経年変化

二酸化炭素濃度の全球平均経年変化グラフ


 温室効果ガス世界資料センター (WDCGG)のデータを統計的手法で解析し、それにより求められた地球全体の二酸化炭素濃度(WDCGG解析値)の経年変化を示します。
 地球全体で見ても、濃度が上昇していることが分かります。

緯度帯ごとに平均した大気中の二酸化炭素濃度の変動



緯度帯ごとに平均した大気中の二酸化炭素濃度の変動


 WDCGGが収集したデータをもとに、緯度帯別に平均した大気中の二酸化炭素月平均濃度の経年変化を示します。
 緯度帯別に見ると、相対的に北半球の中・高緯度帯の濃度が高く、南半球では濃度が低くなっています。これは、二酸化炭素の放出源が北半球に多く存在するためです。
 また、春から夏に減少し、夏から翌春にかけて増加する季節変動は、主に陸域の植物活動によるものです。このため、陸域面積の多い北半球では季節変動の振幅が大きく、陸域の面積の少ない南半球では振幅が小さくなっています。

 さらに詳細にみると、北半球では、中緯度および高緯度における二酸化炭素濃度の極小が8月であるのに対して、低緯度では9月であり、中高緯度に比べて低緯度で季節進行が遅れています。 これは、北半球中高緯度の季節変動が低緯度に伝搬するのに時間を要すること(Tanaka et al., 1987)、および雨季・乾季にともなって中緯度より遅れて季節進行する低緯度の植物活動の影響(Nemry et al., 1996)があると考えられています。

参考文献

Nemry, B., L. Francois, P. Warnant, F. Robinet, and J.-C. Gerard, 1996: The seasonality of the CO2 exchange between the atmosphere and the land biosphere: A study with a global mechanistic vegetation model. J. Geophys. Res., 101(D3), 7111-7125.

Tanaka, M., T. Nakazawa, and S. Aoki, 1987: Seasonal and meridional variations of atmospheric carbon dioxide in the lower troposphere of the northern and southern hemispheres. Tellus, 39B, 29-41.

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