エルニーニョ監視速報(No.389)
<監視・予測資料>
気象庁 大気海洋部
令和7年2月10日
令和7年2月10日
大気の状況(2025年1月)
- 太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年より不活発

図8 日付変更線付近のOLR指数(OLR-DL)、対流圏上層(200hPa)の 赤道東西風指数(U200-CP)、対流圏下層(850hPa)の 赤道東西風指数(U850-CP)、インド洋における対流圏上層(200hPa)の 赤道東西風指数(U200-IN)の時系列(上から順に)
折れ線は月別値を表し、なめらかな太線は5か月移動平均値を表す(平年値は1991〜2020年の30年平均値)。赤色の陰影はエルニーニョ現象の発生期間を、青色の陰影はラニーニャ現象の発生期間を示している。OLRデータは米国海洋大気庁(NOAA)から提供されたものである。令和5年10月11日発表のエルニーニョ監視速報(No.373)より新しいデータに切り替えた。

図9 外向き長波放射量(OLR)(上)及び平年偏差(下)の分布図
OLRの値が小さいほど、対流活動が活発であることを示しており、上図では220W/m2以下の領域に青の陰影を施している。下図ではOLRが平年値より小さく、対流活動が活発な領域に青の陰影を、OLRが平年値より大きく、対流活動が不活発な領域に緑〜黄〜赤の陰影を施している(平年値は1991〜2020年の30年平均値)。上図は20W/m2毎、下図は10W/m2毎に等値線を描いている。OLRデータは米国海洋大気庁(NOAA)から提供されたものである。令和5年10月11日発表のエルニーニョ監視速報(No.373)より新しいデータに切り替えた。
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図10 赤道付近における対流圏上層(200hPa)の速度ポテンシャルの平年偏差(左)及び対流圏下層(850hPa)の東西風速の平年偏差(右)の経度-時間断面図
左図の等値線の間隔は2×106m2/sで、平年よりも発散が強く、対流活動が活発な領域に青の陰影を、平年よりも発散が弱く、対流活動が不活発な領域に緑〜黄〜赤の陰影を施している。右図の等値線間隔は1.5m/sで、西風偏差の領域には緑〜黄〜赤の陰影を、東風偏差の領域には青の陰影を施している(両者の平年値は 1991〜2020年の30年平均値)。
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次回発表予定日時:3月10日14時