秋冬用肌着トップの販売数と気温の関係が明瞭であったことから、その関係を利用し、気象庁が発表する異常天候早期警戒情報の2週間先までの気温予測を活用した対応策を、2013年の実際の予測を例に示す。
秋冬用肌着トップの販売数が大きく伸びる最初の目安温度は平均気温が20℃(以下)。2週間先の予測ではその確率を参考にする。 なお、通常秋口に平均気温が20℃を下回るのは10月中旬頃。9月下旬から2週間先の予測を積極的に活用する。
発表日 | 確率時系列 | 確率密度分布 |
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9月27日(金) | ||
10月1日(火) | ||
10月4日(金) |
発表日 | 内容 | 対応策案 |
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平成25年9月27日(金) (予測対象期間:10月2日~10月11日) |
引き続き高温が予想されるが、かなり高くなる確率は前週までに比べれば下がる。10月5からの1週間で20℃を下回る確率は15%。 | 前週までは売り場の拡大(売り場変更)を行わない方針だったが、今後売り場変更を指示。秋冬用肌着トップの在庫を置く商品列数を増やす。 |
平成25年10月1日(火) (予測対象期間:10月6日~10月15日) |
平年を3℃以上上回るようなかなりの高温予報。期間の終わり頃にようやく20℃を下回る確率が13%。 | 店頭販促の強化。売場前面のVP(*)をブラジャーから秋冬用肌着に変更して積極的に商品の露出。 |
平成25年10月4日(金) (予測対象期間:10月9日~10月18日) |
引き続きかなりの高温が続く予想だが、その確率は次第に下がる。それとともに20℃を下回る確率も48%と上昇する。 | 肌着トップ訴求用の個別POPの掲示を始める。肌着が必要な気温になる予報が出ていることを、お客様に分かりやすく訴求。 |
* VP:ビジュアルプレゼンテーション。売り場での見せ方・表現方法の意味。
秋冬用肌着トップの販売数が大きく伸びる2段階目の目安温度は平均気温が15℃(以下)。2週間先の予測ではその確率を参考にする。 なお、通常秋口に平均気温が15℃を下回るのは11月上旬頃。10月下旬から2週間先の予測を積極的に活用する。
発表日 | 確率時系列 | 確率密度分布 |
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10月25日(金) | ||
10月29日(火) | ||
11月1日(金) |
発表日 | 内容 | 対応策案 |
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平成25年10月25日(金) (予測対象期間:10月30日~11月8日) |
平年より高い可能性が大きく、15℃を下回る確率は11月2日からの1週間で18%。 | 第二段のシーズン新モデルの店頭での販促を強化するタイミングを11月初旬から、と決定。 |
平成25年10月29日(火) (予測対象期間:11月3日~11月12日) |
まだ平年並か平年より高い可能性が大きいが、15℃を下回る確率は11月6日からの1週間で65%と上昇。 | 15℃を下回る確率が65%に達する11月6日頃から、肌着トップの売り場をより前面に持ってくる措置を取る。 |
平成25年11月1日(金) (予測対象期間:11月6日~11月15日) |
平年並か平年より高い可能性が大きいが15℃を下回る確率は11月9日からの1週間で73%。 | 店頭の接客で積極的なアピール実施。より暖かい肌着が必要な気温の予報が出ていることを、お客様に分かりやすく訴求。 |
東日本では9月から10月中頃にかけて気温の高い状態が続き、特に10月前半は顕著な高温となった。
このため、東京で平均気温が20℃を下回るタイミングは10月中旬の半ばと平年より遅くなった。
その後は顕著な高温は収まり、11月中旬には気温がかなり低くなった。
東京で平均気温が15℃を下回るタイミングは11月上旬後半でほぼ平年並であった。
東京の2013年秋の気温推移(7日移動平均) |
アイテム別の販売数と気温との関係 |
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アイテム別の販売構成比の気温との関係 |
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素材別の販売構成比と気温との関係 |
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気温以外との関係 |