レディースコートの販売数と気温との関係をみる。
レディースコートの販売数と気温の関係が明瞭であったことから、その関係を利用し、気象庁が発表する1か月予報および異常天候早期警戒情報の2週間先の気温予測を活用した対応策を、2012年の実際の予報を例に示す。
レディースコートの販売数が大きく伸びる目安温度は平均気温が19℃(以下)。2週間先の予測ではその確率を参考にする。 なお、通常秋口に平均気温が19℃を下回るのは10月中旬頃。9月下旬頃から2週間先の予測を積極に活用する。
発表日 | 確率時系列 | 確率密度分布 |
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9月28日(金) | ||
10月2日(火) | ||
10月5日(金) | ||
10月9日(火) |
発表日 | 内容 | 対応策案 |
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平成24年9月28日(金) (予測対象期間:10月3日~10月12日) |
目先はかなり高温で残暑が続くが10月3日頃から高温は少し落ち着く予測が読み取れる。19℃を下回る確率は10月6日からの1週間で8%。 | 幹部会議・ブランド会議内で例年に比べて顕著な高温が続くことの共有。コートの販売戦略についての練り直し実施。 |
平成24年10月2日(火) (予測対象期間:10月7日~10月16日) |
一気に気温傾向は平年並の予想に。19℃を下回る確率は10月10日からの1週間で48%。 | 期間の終わりには19℃を下回る確率が高まる。直前の高温傾向からの落差もあり、体感的には気温以上の寒さとなる読みから、コートの積極展開開始。店頭でのディスプレイを前面に移動。物流倉庫に対して火急の出荷指示。 |
平成24年10月5日(金) (予測対象期間:10月10日~10月19日) |
再び少し高温傾向に振れる可能性があるが、19℃を下回る確率は10月13日からの1週間で56%。 | 状況に大きな変化なし。引き続きコートの積極展開を店舗に対して指示。 |
平成24年10月9日(火) (予測対象期間:10月14日~10月23日) |
平年並からまた高温傾向になりつつある。19℃を下回る確率は10月17日からの1週間で67%まで上昇。 | 必要に応じて、店頭判断で緊急セール実施の検討と、バーコード/レジ対応など。POPでの店頭販促強化。 |
本調査対象期間の2012年秋は、9月は太平洋高気圧の勢力が強く、東日本では気温がかなり高く、残暑が厳しかった。 10月上旬にかけても気温は高かったが、10月中旬以降徐々に高温傾向は解消し、11月中旬から気温が平年を下回る状態が続いた。
東京の2012年秋の気温推移(7日移動平均) |
アイテム別の販売数と気温との関係 |
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アイテム別の販売構成比の気温との関係 |
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素材別の販売構成比と気温との関係 |
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気温以外との関係 |